解析よもやま話【第32回:多目的最適化】

Posted by Nobuyuki Fukuoka on 2019/03/19 1:26:27

衝突したほうも、されたほうも守りたい

衝突物から何かを守りたい場合、衝突される側をとにかく強くすれば良いです。一方で、衝突物を守りたい場合、衝突される側をとにかく弱くすると良いです。しかし、例えば自動車の衝突のように、衝突する側、衝突される側、どちらも守りたい場合はどうでしょうか?この場合、衝撃保護部材は、強すぎず、弱すぎもしない、絶妙な強さが求められます。本例では、衝突解析にAltair Radioss、絶妙な強さの探索にAltair HyperStudyを使用し、その絶妙な強さとなる衝突保護部材の設計を探索します。形状こそ単純ですが、非常に実践的な例題です。

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解析よもやま話 【第31回:強化繊維の配向】

Posted by Nobuyuki Fukuoka on 2019/03/17 18:59:00

射出成型で製造される樹脂部品には、射出時に短い繊維(グラスファイバー等)を混ぜて強化することがあります。このような部品の強度を精度良く予測するには、

  1. 母材となる樹脂に繊維が混ざった状態、かつ
  2. 繊維の配向(主な向き、ばらつき具合)を考慮

した材料特性で計算することが重要です。

どのように計算するのか、また、この2つの予測を行わなかったらどのような予測になってしまうのか、引張り試験で説明します。

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解析よもやま話 【第30回:CFRPモノコックボディ】

Posted by Ken Nakagawa on 2019/03/13 20:20:57

先日日本太陽エネルギー学会主催の「電気自動車・燃料電池車・ソーラーカー製作講習会」に参加したのですが、株式会社ジーエイチクラフトの田村様より「コンポジット設計の勘所」と題して、コンポジット材を使用した設計に関して非常に参考になるお話をうかがうことができました。自分なりに感じたところを、一部田村様の講演内容を交えて(ご本人の了承を得ています)記したいと思います。

 

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解析よもやま話 【第29回:材料特性】

Posted by Nobuyuki Fukuoka on 2019/02/18 20:15:07

衝突などにより、材料が永久変形するようなシミュレーションを行うには、その材料特性を入力データとして与えなくてはなりません。入力データというのは、通常、応力-ひずみの関係を示します。関係は、測定データであったり、材料モデル式であったりします。今回はSSカーブが手に入らない場合や、ひずみが計測できない場合に役立つ、材料特性を同定して試験にぴったりの荷重-変位線図を再現する手法をご紹介します。使用ツールはRadiossとHyperStudyです。

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解析よもやま話 【第28回:非線形解析と対称条件】

Posted by Ken Nakagawa on 2018/11/12 20:11:30

コンピュータの能力の向上に伴って構造解析に用いられるFEMモデルも大規模化が進んでおり、とにかく詳細モデルを作って力ずくで計算する、というのが普通になってきています。しかし、計算能力が向上すればその分FEMモデルも詳細化する、といういたちごっこで、計算に掛かる時間はあまり短くなっていないのが実情のように感じています。そんな中で、計算時間を短縮するテクニックの一つとして対称条件を使う、というのはポピュラーな方法です。昔からよく使われていますが、より詳細なモデルでも短時間に結果を得ることができるので、現在でも有用性は高いと思っています。モデル形状も拘束条件も荷重条件も対称であれば、モデルを対称面で切って1/2や1/4にすることで必要なメモリや計算時間を大幅に削減することが可能です。しかし、解析する現象によっては注意する必要があります。それは非線形でしかも不安定な変形が発生する現象の場合です。

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解析よもやま話 【第27回:材料の破断と要素サイズ】

Posted by Nobuyuki Fukuoka on 2018/11/02 2:56:57

今回は、新たに執筆者に加わったアルテアの風雲児、福岡(名古屋在籍、好きな自社製品はHyperStudy)が執筆を担当します。

MultiScale Designer の担当になってからというもの、材料の破断というものを非常に良く考えるようになりました。そして考えれば考えるほど、要素サイズへの依存性が強いということを理解してきました。今回はそのお話です。

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解析よもやま話 【第26回:慣性リリーフ解析】

Posted by Ken Nakagawa on 2018/10/05 1:25:14

最近、「拘束条件の入れ方が分からない」という質問を、学生さんや企業様から受けることがよくあります。そこで、今回は慣性リリーフ(イナーシャリリーフとも呼びます)という解析手法を紹介したいと思います。

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解析よもやま話【第25回:座屈解析を考える(自重が剛性に与える影響)】

Posted by Ken Nakagawa on 2018/06/18 3:36:15


図1 線形座屈

アルテアの中川です。

座屈という現象は皆さんご存知だと思います。座屈には二種類あって、一つが非線形座屈、もう一つが線形座屈です。柱を圧縮した時に、材料が降伏応力に達して潰れてしまうのが前者、応力は低いのに幾何学的に不安定になって折れてしまうのが後者です。今回は後者の線形座屈について考えてみました。

この現象はプラスチックの定規を上から押すと大した力を加えなくても図1のように簡単に折れてしまうことなどで身近に体験していると思います。

建物や機械などの圧縮荷重を受ける部材は、耐荷重性だけでなく耐座屈性も考慮して設計する必要があります。座屈荷重は単純な断面の柱であれば手計算で求められますし、複雑な構造であってもOptiStructの線形座屈解析機能で計算が可能です。

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解析よもやま話【第24回:塑性変形と破断】

Posted by Ken Nakagawa on 2018/03/26 23:45:15

アルテアの中川です。先日荒川河川敷で開催されたフルマラソンの大会に出場してきたのですが、そこで思わぬアクシデントに遭遇してしまいました。ランニングの大会に出たことがある方はご存知かと思いますが、選手は主催者から配布されるICタグをビニタイ(ビニールで被覆された針金)でシューズにくくりつけて走ります。写真1のようなイメージです。コース上には一定間隔(フルマラソンだと通常5キロごと、あとは中間点およびゴール)で測定用マットが置かれていて各選手の通過時刻とゴールタイムを自動計測します。駅の改札と同じ原理ですね。

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解析よもやま話 【第23回:線形か非線形か (続編)】

Posted by Ken Nakagawa on 2017/09/06 22:13:43

以前書いた「線形か非線形か」という記事の続きです。前回は静解析について記しましたが、今回は振動解析を例に挙げたいと思います。今回これを取り上げた理由は、「接触を考慮した固有振動解析はできますか?」というお問い合わせをよくお受けするからです。

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