排出量削減とコスト低減のために自動車の劇的な軽量化を実現する革新的なアイデアを称える賞
Enlighten Award
Altair Enlighten Awardは、自動車産業における軽量化技術を対象とする唯一の賞です。ますます厳しくなる軽量化目標の達成に貢献しているサプライヤーを含め、自動車の軽量化と排出ガス削減目標の達成に向けた取り組みが正当に評価されることを目指し、世界中から車両軽量化に寄与した製品や技術を表彰します。
第9回目となる2021年、二酸化炭素排出量の削減、水とエネルギー消費の緩和、材料の再利用とリサイクルへの取り組みなど、持続可能性への取り組みが表彰対象に加わりました。
受賞特典には、SAE InternationalおよびAutomobil-Industrieにおける技術紹介、製品広告の権利が含まれます。Enlighten Awardは、自動車軽量化に関する独自技術を世界中の自動車業界関係者に知っていただく絶好のチャンスです。多数のご応募をお待ちしております。
2020年 Enlighten Award 受賞企業
完成車部門
Harley Davidson Motor Company社
電動化技術を駆使して同社の電動バイク Livewireのエネルギー容量を90%増加させるとともに、エネルギー容量と車両重量の比を60%向上させました。その他にも各部に改良を加えたほか、将来のオートバイ開発プログラムに向けて、重量と剛性値を満たすための設計および最適化のノウハウを確立しました。
完成車部門 2位
日産自動車
2020年式Sentraの新型プラットフォームで、シミュレーションによって材料の的確な配置を割り出すことにより、重量を増やすことなく安全性および動的性能を劇的に向上させました。
モジュール部門
Toyota Motor North America社
2021年式Siennaで自動車産業として初めて、補強用の成形品を使用しない自立式の射出成形バックフレーム(2人掛けシート用)を開発しました。15点の部品を、1回で成形できる1つの部品に統合することにより、製造コストを15%、質量を30%削減し、同時に安全性能を2倍に向上させました。
モジュール部門 2位
ZF社
ZF社は電動パーキングブレーキ(EPB)を初めて市場投入した企業です。EPBは現在、世界中の7500万台以上の車両に搭載されています。大型トラックとSUV向けの同社のHeavy Duty EPBは、従来のドラムインハット式ブレーキから25ポンド(約11.3kg)の軽量化を達成しました。
軽量化実現技術部門
Mubea社
ガラス繊維強化樹脂(GFRP)のテンションリーフスプリングを開発しました。これにより、標準的な複層鋼板スプリングと比較して最大75%の軽量化が可能になります。開発では、スプリングの全特性値を編集できるパラメトリックモデルを用意したほか、スクリプトでワークフローを自動化しました。
軽量化実現技術部門 2位
DuPont社
接着剤接合型の熱可塑性樹脂テールゲートリフターにおいて、構造用接着剤BETASEAL™ X2500を使用したことが評価されました。同社のこの接着剤は、内側と外側の熱可塑性樹脂パネルを素早く接合させることができ、モジュール式の軽量なアセンブリの実現に役立ちます。同社の熱可塑性樹脂テールゲートリフターMagnaは、構造用接着剤BETASEAL X2500の使用により、鋼板を溶接するタイプのテールゲートリフターと比較して20~30%の軽量化を実現しました。
軽量化実現技術部門 特別賞
マツダ社
コンピューター支援エンジニアリング(CAE)の複合領域最適化(MDO)手法を採用し、最先端の技術トレンドに習い、シミュレーション主導の設計(Simulation-driven Design)とデータ分析を製品設計に取り入れました。
軽量化構想部門
Marelli社
先進鋼板圧縮成形で製造する新たなサスペンションステアリングナックルを開発しました。Jeep® Compassに使用されているアルミニウム製よりも25%軽く、鋳鉄製との比較では50%の軽量化に成功しました。
軽量化構想部門 2位
日産自動車
トポロジー最適化を利用して超軽量なアルミニウム+炭素繊維強化樹脂のボディサイドパネルを開発しました。アルミニウムと短炭素繊維強化熱可塑性樹脂(CFRTP)を組み合わせたこのマルチマテリアル構造により、従来の鋼板製ボディサイドパネルから、重量を約半減させることが可能です。
第9回 Enlighten Award 募集概要
応募締め切り
2021年5月31日応募対象
完成車(Full Vehicle )部門:
軽量化を達成した乗用車、商用車、オートバイ
モジュール(Module) 部門:
軽量化を達成した車両における構成部品
軽量化実現技術(Enabling Technology )部門:
軽量化を実現するための開発手法・プロセス、新規材料、接合技術など
軽量化構想(Future of Lightweighting)部門
軽量化計画を大きく後押しする可能性を秘めているものの、まだ市販車には利用されていない革新的なアイデア、開発手法、素材、テクノロジー
サスティナブル製品部門
市販車または主要システムモジュールの排出ガス、軽量化、安全性の向上
サスティナブルプロセス部門
製造業における材料の再利用やリサイクルと水使用量の節約
- アルテア製ソフトウェア使用の有無は問いません
- 提出情報は審査においてのみ使用され、外部には公表されません
- 審査はCARと各国の権威によっておこなわれ、アルテアは関与しません
審査要件
審査項目 | 審査基準 |
車体重量低減効果 | 従来技術と比較した定量的な軽量化実績 |
設計手法 | 技術開発における革新性、設計プロセスの新規性 |
生産技術 | 規導入された生産技術およびコスト削減努力 |
業界への影響度 | 他社や将来開発車種へのインパクト、受賞歴など |
受賞特典
1 | 世界での認知度の向上 Enlighten Awardは、Automotive News、The Auto Channel、TenLinks、PlasticsNews、Wards Automotive、Desktop Engineering、Today’s Motor Vehiclesなど、350以上のさまざまな出版物やニュースで取り上げられています。 |
2 | 専門誌への広告掲載 受賞者は米国およびドイツの自動車専門誌Automotive Engineering InternationalおよびAutomobil Industrieの広告で紹介されます。 |
3 | 業界における評価 世界で最も著名な、自動車OEMおよびサプライヤが参加するイベント自動車研究センター(CAR)マネジメントブリーフィングセミナーで賞が授与されます。 |
4 | 設計チームへの報償と求人力の向上 チームの努力が評価されることでモチベーションが向上すると同時に、専門知識を業界へアピールすることで有能な人材をチームに引き寄せる作用も生まれます。 |
5 | インタビューやブログでの露出 受賞者はメディアのインタビューやブログ等で、成果や最新技術についてアピールするチャンスが得られます。 |
News
2021/02/15 Altair Enlighten Award、サステナビリティへの取り組みを受賞対象へ
2020/10/20 日産自動車 先端材料・プロセス研究所の超軽量ボディサイドパネルがAltair Enlighten Award軽量化構想部門を受賞
2020/08/04 第8回Altair Enlighten Awards受賞企業を発表
2020/02/03 第8回Altair Enlighten Awardのエントリー受付を各国で開始
2019/08/05 2019年度Altair Enlighten Awardの受賞企業を発表
2019/02/07 2019年度Altair Enlighten Award®のエントリー受付を開始
2018/07/30 車両軽量化の技術革新を称える2018年度Altair Enlighten Awardの受賞企業が決定
2018/07/19 2018年度Altair Enlighten Awardの最終候補企業57社が決定
2018/01/03 Altair Enlighten Award®に『軽量化構想』部門を新設し、2018年度のエントリー受付を開始
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